岩手と沖縄 芸能で共演 来月、東京でチャリティー


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公演に向け練習する出演者たち=4月26日、北中城村の志喜屋順子琉舞研究所

 岩手県花巻市の伝統芸能・花巻上根子神楽と、沖縄の琉球舞踊が共演する舞台が6月、東京で催される。東日本大震災の被害を受けた子どもたちの進学を支援するチャリティー公演だ。

 公演は「伝統芸能 夢の架け橋~北の魂、南の魂」(同実行委員会主催)。沖縄からは、野村流音楽協会・正廣会原口忠琉球古典音楽地謡研究所や、宮城流真帆乃会、玉城流煌扇会などの16人が、岩手からは花巻上根子神楽保存会が出演する。今回、実行委員長を務める原口忠さんが、同保存会関係者と知り合い、お互いの芸能が見たいという話から、チャリティー公演の企画につながったという。
 原口さんの研究所も月謝の一部を積み立てて、福岡への研修旅行を元々計画していたが、この公演開催のための費用に充てることにした。原口さんは「研究所のみんなに今回のボランティアについて理解してもらえたので実現できる」と感謝。「私たちの公演が、支援の輪がいつまでも続くきっかけになればと思う。印象に残るような良い舞台をつくり上げたい」と意気込みを語った。
 上根子神楽保存会の平賀則雄代表は「岩手以外で披露する機会が少ないため、首都圏や沖縄の方々に見ていただきたいと張り切っている」と述べた。
 公演は6月15日午後1時半から、東京中央区の月島社会教育会館ホールで催される。2部構成で、1部が上根子神楽、2部が琉球舞踊。観覧者は、入場整理券と引き替えに義援金を出す形で、津波被害を受けた家庭の子どもたちの進学を支援する「まごころサンタ基金」に寄付される。
 問い合わせは岩手県花巻市東京事務所(電話)03(3573)5773。公演ブログでも詳細を紹介している。