経常収益3%減 業務粗利益は2.6%増 琉銀3月期決算


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 琉球銀行(金城棟啓頭取)は10日、2013年3月期連結決算(対象子会社5社)を発表した。売上高に当たる経常収益は3・0%減の393億6800万円。貸出金は増えたが、利回りの低下で受取利息が減少したほか、市場金利の低下で有価証券利息配当金も減少した。経常利益は1・5%減の56億6400万円。当期純利益は16・2%増の27億7600万円となった。

 銀行が重視する単体の業務粗利益は2・6%増の293億600万円。その大半を占める預金と貸出金との差の預貸金収支は5・5%増の250億6200万円。役務取引等利益はほぼ横ばいとなった。本業のもうけを示すコア業務純益は13・0%増の78億1400万円。不良債権処理額の増などで29億円の臨時損失があった。
 貸出金量全体(平均残高)は住宅ローンが順調で3・3%増の1兆2142億円。事業性貸出金はほぼ横ばいで「下げ止まり」(金城頭取)とするが、不動産業以外の業種で減少に歯止めがかかっていない。事業性貸出金の増大に向け、医療・福祉や再生可能エネルギーの分野への取り組みを強化する。
 銀行単体の不良債権残高は金融再生法基準で51・9%増の322億6400万円。不良債権比率は0・84ポイント増の2・57%。中小企業金融円滑化法終了の影響はないとしている。
 自己資本比率は0・14ポイント減の9・68%。
 14年3月期の連結決算は、経常収益が381億円、経常利益60億円、当期純利益33億円と役務収益の改善などで増益を見込む。