斎場御嶽、一日入場者最多に 「世界遺産」で人気


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東京、愛知、静岡など国内各地から訪れた観光客ら=4日、南城市知念・斎場御嶽

 【南城】琉球王国最高の聖地として知られる南城市知念の斎場御嶽を訪れる人の数が年々増加。連休の「みどりの日」の4日、3146人(前年比115人増)が訪れ、これまでの一日の入場者記録を更新した。

 琉球開びゃくの伝説にもある斎場御嶽が県内グスク群とともに世界遺産に登録されたのが2000年。それ以前は訪れる人の数は年間3万人くらいだった。ほとんどが東御廻りの参拝者らが占めていた。
 06年に4町村が合併して南城市が誕生。07年に「緑の館・セーファ」が常設され、世界遺産というネーミングもあって訪問客も急増し14万2157人となった。その後毎年増え続けて12年度は43万8113人を記録した。
 前年に比べ7万2776人の増で、30万人台から40万人台へと突入した。1年前の5月4日の「みどりの日」に3031人が訪れ、一日の過去最高の入りだった。
 応対に当たる施設案内人や緑の館・セーファ職員は「県内全体の観光ブームと天候に恵まれたことが幸いしたのでは。一日3千人台とは珍しい」と驚きの表情を見せる。
 古謝景春市長は斎場御嶽に隣接する国有地の売買契約も交わしてウロー泉(ウローカー)の整備を急ぐことにしており、世界遺産価値がますます高まって訪れる観光客も一層、増えることが予想される。
(知花幸栄通信員)