海を満喫 親子笑顔 発達障がい児、カヌー体験


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浦添市港川のカーミージーでカヌーを楽しむ参加者ら=12日、浦添市港川

 【浦添】浦添市の港川自治会(銘苅全郎会長)と、笹尾商工・アウトドアショップNEOS(浦添市、笹尾修司会長)などは12日、市港川の自然海岸(通称・カーミージー)で、発達障がい児などを対象にした親子カヌー体験を初開催した。

約25人の親子が、自然の海の楽しさに触れ、会場は笑顔であふれた。
 カヌー体験に当たっては、NEOSのスタッフや港川自治会のメンバーが、安全面に最大限配慮。転覆や突発的なパニックを想定し、すぐに救助できるような万全の態勢を取った。スタート前にはNEOSのスタッフが陸上で、パドルの使い方とカヌーの操作、注意すべき点を丁寧に説明した。
 ほとんどの参加者が初体験だったこともあり、恐る恐るのカヌーデビューとなったが、一度洋上に出れば親子で協力して声を出し合い、夢中になってカヌーをこいでいた。陸上に戻った親子は、スタート時とはうって変わって「とても面白かった」と満足げ。体験後には港川自治会が振る舞うカレーライスに、みんなで舌鼓を打った。
 親子でカヌーを楽しむのは初めてという、神谷和幸さん(38)=市内間=親子は「とても楽しかった。次もあったら参加したい」と口をそろえた。
 悪天候などにより4度の延期を経て、開催にこぎつけた銘苅自治会長は「念願かなった」と安堵(あんど)した。親子で体験する意義については「まず親が楽しさに触れないと、子どもたちが楽しめない」と説明。「自然の海では守るべきことと、習うべきことを、しっかりやれば、人工海岸以上に楽しめる」と話した。
 笹尾会長は「最初はおっかなびっくりでも、カヌーでいざ海にこぎ出せば笑顔になる」と、海を目いっぱい楽しむ親子の姿に目を細めた。