歓喜をつなぐ音楽 miwa


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 シンガー・ソングライターのmiwaが14日、那覇市のサンエー那覇メインプレイスで歌った。FM沖縄の「LIVE pleasure」公開録音(29日放送)。

5月22日に発売した3枚目のアルバム「Delight」に収録した「ヒカリヘ」などをアコースティックに歌い、伸びやかな歌声と自在なギター演奏で来場者を沸かせた。
 父の故郷・沖縄は、メジャーデビュー前に美浜ストリートで歌った“原点”の地でもある。熱狂する大勢のファンを前に「デビュー前から支えてくれている沖縄に、成長した姿を見せたい」と語りかけた。
 「これまでになかった曲調に挑戦し、ワクワクしながら制作できた。2010年代の音楽の扉を開くような作品にしたかった」と新譜を語るmiwa。表題曲「Delight」に表されるエレクトロ感あふれるサウンドが、新たな境地へ踏み出したことを感じさせる全11曲。転機になった曲に、シングルで発表した「ヒカリヘ」を挙げる。
 「この曲で多くの人にmiwaという存在を知ってもらえた。歌詞にあるように光のさす方へ導ける音楽を目指したい」と語る。
 もともとの持ち味であるアコースティックな楽曲も健在。「My Best Friend」は18歳のころ友人を思って作った。「321」など、バンドサウンドの魅力を放つ楽曲まで多彩だ。
 23歳の誕生日を迎えた15日には美浜で6年ぶりに歌声を響かせた。「デビュー前、無名の自分の歌を多くの人が立ち止まって聞いてくれた。あの経験があったからくじけることなく、今の自分がある」
 タイトル「Delight」は喜び、歓喜を表す。「音楽は喜びや幸せをつないでくれる。私の音楽を聞いてギターを始めたという人もいる。聞く側から届ける側になってくれるのはうれしいこと。音楽でいろんなつながりが生まれてくれたら」と展望する。
 全国ツアーの追加公演として9月23日、沖縄コンベンションセンターでのライブも決まった。「やっと沖縄で公演できる。沖縄にいる祖母や親類も来てくれると思う。音楽で喜びを届けられるよう、頑張りたい」と目を輝かせた。(宮城隆尋)
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 miwaさんのサイン色紙を3人にプレゼントします。はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記し、〒900-8525、琉球新報社編集局文化部「miwaサイン」係へ。21日付消印有効。

小さな体で抱えるようにギターをかき鳴らし、透き通る歌声で来場者を魅了するmiwa=14日、那覇市のサンエー那覇メインプレイス(諸見里真利撮影)
「喜びや幸せをつないでいける音楽を目指したい」。琉球新報のインタビューに答えるmiwa=14日、那覇市