なつイロさん受賞 新報児童文学賞・短編小説


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第25回琉球新報児童文学賞に決まり「友人との約束を果たせて良かった」と笑顔を見せるなつイロ(金城夏代)さん=琉球新報中部支社

 第25回琉球新報児童文学賞の最終選考会が21日、那覇市内で開かれ、短編児童小説部門はなつイロ(本名・金城夏代)さん(42)=沖縄市、保育士=の「おいらは石」が受賞した。

佳作には、仲間友美さん(27)=うるま市、会社員=の「六年三組友達の歌」が選ばれた。創作昔ばなし部門は5年続けて該当作がなく、下地春義さん(87)=沖縄市=の「宝耳」が佳作となった。
 なつイロさんの「おいらは石」は、山小屋を支える石垣の石を擬人化して語り手にし、山男・バクさんとの交流を描いた物語。選考では「命がないと思われている無機質なものに対する作者の目線は、子どもたちも共感できるだろう」「命懸けで山を守る男たちの心情や職業観が書かれている」と評価された。
 今回、短編児童小説部門に25編、創作昔ばなし部門に17編の計42編の応募があった。選考委員は沖縄県子どもの本研究会顧問の新垣任紀氏、琉球新報短編小説賞受賞者のもりおみずき氏、福山市立大学教授の齋木喜美子氏。
 受賞作は7月18日、本紙に掲載される。贈呈式は7月26日午後6時、那覇市泉崎の琉球新報ホール(泉崎ビル)で開かれる。