早期の調査と結果公表を 沖縄市議会が意見書可決


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 【沖縄】沖縄市議会(小浜守勝議長)は25日、ベトナム戦当時に枯れ葉剤を製造した企業名が記されたドラム缶が沖縄市サッカー場の地中から発見された問題について、政府に対して早期の徹底した調査分析と結果の公表、工事中断などによる経済的損失の補償を求める意見書を全会一致で可決した。

 宛先は首相や外相、防衛相など政府関係者のほか、衆参両院議長を含む。市議会開会中のため、意見書は郵送する。
 意見書は、米軍が枯れ葉剤の県内貯蔵や使用について否定する一方、貯蔵、使用に関する報道が相次ぐことを批判。「環境汚染への不安が払拭(ふっしょく)されない中、今回のドラム缶の出土に周辺住民は一層不安を募らせている」と指摘した。
 市の調査結果が出るまで約1カ月を要することから、「周辺住民は健康被害の不安を抱えての生活を余儀なくされる」「工事中断による経済的損失、風評被害などによる市のイメージダウンも危惧され、市民に与える影響は計り知れない」と、市民の不安感を伝えた。
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