無事故飛行を2万時間達成 石垣航空基地・大泉飛行士


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花束を手に、同僚と無事故飛行2万時間達成を喜ぶ第11管区海上保安部石垣航空基地の大泉彰さん(前列中央)=25日、石垣市の第11管区海上保安本部石垣航空基地

 【石垣】第11管区海上保安本部石垣航空基地の上席飛行士、大泉彰さん(58)が25日午前の飛行で無事故飛行2万時間を達成した。飛行2万時間の達成は海上保安庁史上初めてで、「これから先も達成する人はいないだろう」(同航空基地)と言われている大記録だ。

 大泉さんは山形県出身。1973年4月に入庁し、仙台、羽田、鹿児島、那覇、石垣の航空基地で勤務してきた。40代で飛行士を引退する人が多い中、厳しい身体検査をクリアし、37年間も飛行士を続けていることが記録達成につながった。
 82年8月に西表島付近で発生したタンカーの座礁事故では、43人の乗組員全員をヘリでつり上げ、無事に救助した。その功績がたたえられ、内閣総理大臣表彰を受賞している。
 25日、パトロール飛行を終えて同僚らに出迎えられた大泉さんは、りりしい表情を見せ「多くの仲間に助けられたおかげだ」と同僚の支えに感謝した。
 石垣は定年退職前の最後の勤務地として希望していた場所で「空から眺める海は地上と全然違う。石垣が好きなので、ここで達成できて良かった」と話した。