クイナ保護へ学習パネル 国頭、東の6校に贈る


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パネルを使ってヤンバルクイナの説明をする江藤奈穂子さんの話に聞き入る児童ら=24日、国頭村立安波小学校

 【国頭】NPO法人どうぶつたちの病院沖縄(うるま市)がヤンバルクイナの生態や保護策などをまとめたパネルをこのほど制作し、生息調査に協力する国頭村内の5小学校(安田、安波、奧、佐手、北国)と東村立高江小中学校に贈った。

24日はパネルを使った特別授業が安波小であり、同NPO研究員の江藤奈穂子さんが、ヤンバルクイナとやんばるの森を守るため「一緒に考えていこう」と呼び掛けた。
 パネルはA1判の4枚セットで「生態」「ロードキル(交通事故死)」「天敵」「保護策」をそれぞれ写真やグラフも交えて説明している。特別授業は安波小、安田小の合同で行われた。
 江藤さんは絶滅しないよう増やす方法を研究していることや天敵とされる猫や犬が悪いのでなく「捨てる人、ちゃんと飼えない人間の責任」と説明した。その上で「やんばるの森が将来どうなってほしいかを一緒に考えて。パネルを見て、考え、守るためにどうするかを大人に伝えてほしい」と強調した。
 各学校はパネルを環境学習に活用する。安波小6年の親富祖和香那さんは「詳しく知ることができてよかった。道路でスピードを出さないように大人に伝えるなど小さくてもできることから始めたい」と話した。
 パネルは国際奉仕団体の支援を受けて作られた。同NPO副理事長の金城道男さんはパネルの内容をまとめたパンフレットを国頭村の全世帯に配布する計画もあるとして、やんばるの自然を守る大切さを「次世代につないでほしい」と児童に語り掛けた。