「大宜味長寿水」工場が開設 ボトル含め一貫生産


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 【大宜味】大宜味村で取水した飲料水「大宜味長寿水」を製造・販売するブルーオーシャンズ(同村、中田裕久社長)は27日、生産工場を同村結の浜にオープンした。

世界最軽量7グラムの320ミリリットルボトルを容器形成から水充填(じゅうてん)まで一貫して製造する、国内初のプラントを有している。同日、サウジアラビアのアヤ・アクア社と製造プラントと飲料水の販売契約を交わした。今後、中東全域や北アフリカに大宜味長寿水を輸出する予定。2013年12月期決算の売上高は10億円を目指す。
 アヤ・アクアの親会社アヤ・ホールディングスのファイザル・ビン・トゥルキ・アルファイザル会長は「環境に優しい新技術が魅力的だ。技術やノウハウをサウジでも生かしたい」と期待を込めた。
 工場は毎時1200本、1カ月最大で50万本の飲料水を製造する。県内のホテルやコンビニ、東京などで販売予定。希望小売価格は150円(税込み)。
 通常、ボトル形成と飲料の注入は、別の会社もしくは工場で行うが、ブルーオーシャンズは独自の製造プラントで、ペレットによるボトル形成から飲料充填までの工程を一貫して行う。一貫製造でボトルの運搬や洗浄などで生じるコストを解消できるという。
 ボトルは、シールがキャップ代わりで、小さくつぶして捨てられることからごみの減量も期待される。トウモロコシを原料にしたボトル製造も予定している。 中田社長は「5年かけてここまできた。頑張っていきたい」と意気込んだ。
 開所式に参加した駐日サウジアラビア大使のアブドゥルアジーズ・トルキスターニ氏は「沖縄はサウジと気候も似ており、参考にできることが多い。戦略的なパートナーシップを育んでいきたい」と話した。

世界最軽量7グラムの320ミリリットルボトル
ボトル製造ラインなどを視察する関係者ら=27日、大宜味村結の浜のブルーオーシャンズ工場