ウニ、8年ぶり禁漁 観光乱獲、ピークの96%減


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 ウニの激減を受け、今帰仁漁業協同組合(平良栄康組合長)と羽地漁業協同組合(金城富久組合長)はことし、禁漁措置を8年ぶりに実施する。

禁漁区域は今帰仁村、名護市羽地、大宜味村の沿岸地域一帯。27日、県庁で会見した平良組合長は「今回の取り組みを通して資源回復を目指す」と協力を呼び掛けた。
 対象はシラヒゲウニ。同地域では近年、古宇利島を中心に観光客にもウニの認知度が高まり、乱獲が起きているという。通常は7~9月が漁獲期だが、2012年も資源の減少により7月上旬の2週間のみに漁獲制限した。そのため、今帰仁漁協の12年漁獲量はピーク時の04年比96・4%減の100キロと大幅に減少した。
 両漁協は、ビーチに禁漁を伝える看板を設置、漁師がパトロールして周知徹底を図る。共同漁業権者の名護漁協と本部漁協にも、同地域での禁漁協力を要請している。関係者によると、違反者には漁業法で最大20万円の罰金が課せられることもある。