宮古マンゴー最盛期 海上輸送、増便も


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冷蔵コンテナにマンゴーを積み込む海運業者=9日、宮古島市の平良港

 【宮古島】宮古島でマンゴーの収穫が最盛期を迎え、運送各社が島外への出荷に奔走している。出荷量が過去最高の580トンが見込まれる中、これまでの航空輸送に加えリーファー(冷蔵)コンテナを使った船舶輸送を始めた。9日からは南西海運が2週間限定の那覇直航の臨時便運航を始め、海上輸送が本格化する。

 宮古島のマンゴー生産は、不作だった昨年の274トンから今季は大幅に伸びる見込み。一方、航空関係者によると航空輸送は約500トンが限界で、出荷ピーク時の対応が課題だ。
 輸送会社や航空会社によると、これまで搬入されたマンゴーは、翌日までに発送できている状況だが、ある輸送会社は「毎日ぎりぎりの状況だ。いつまで持つか」と現状は綱渡りだ。
 こうした状況を受け、南西海運は9日から那覇港に直航する平良港発の臨時便を週3便増発する。八重山―那覇直航便を宮古経由にするもので、深夜に宮古を出発、翌日正午までに那覇に着く。これまで那覇直航便は琉球海運と南西海運がそれぞれ週1便運航しており、増発で週5便に増える。
 翌朝の飛行機に乗せた場合と那覇への到着時間が大きく変わらないため、利用しやすいメリットがある。
 初日の9日は運送会社3社中2社がマンゴーを搬入した。南西海運の宮古地域の貨物を取り扱う平良港運の砂川勝義専務は「マンゴーのためだけに配船している。宮古経済に貢献できれば」と語った。
 宮古島産マンゴーは数年内に800トンまで増産の見込みだ。関係者は「580トンはまだ序の口だ。今のうちにしっかり輸送体制を整備しておくべきだ」と抜本的な対策を求めた。