県内で少雨傾向が続いており、サトウキビや葉野菜などの農作物に被害が出始めている。県外も猛暑日が続いていることから、市場では県外産の野菜価格が高騰している。沖縄気象台によると、今後しばらくは、まとまった雨量は期待できず、被害の拡大が懸念されている。
各市町村やJAなどによると、台風7号に襲われた宮古、八重山地域をはじめ沖縄全域でサトウキビの「ロール現象」が見られ、被害が出始めている。散水用のポンプを貸し出したり、週明けからのかん水作業を検討している自治体もある。
糸満市豊原の約5千平方メートルの畑で野菜をつくる平良晨市さん(75)=宜野湾市=は「干ばつで井戸が干上がったので、野菜は全滅。手が付けられない」と肩を落とす。
今後も少雨傾向が続く見通しで、大半の自治体が被害拡大を懸念している。
台風による塩害など被害が深刻化している宮古島市は、19日に干ばつ対策調整会議を開き、農家へのかん水を行うことを決めた。
石垣島では雨を伴わない暴風でサトウキビがなぎ倒され、多大な被害が出ている。石垣市のサトウキビ農家・横目敏一さん(58)は「収穫量が落ちるのは間違いない。こんな状況になったのは初めて」と話した。
沖縄気象台によると、沖縄地方は20~26日まで太平洋高気圧に覆われ、おおむね晴れる見込みで、降水量は平年より少ないと予想している。20日~8月19日までの1カ月予報では、期間の前半は晴れの日が多く、少雨の状態が続く見込み。
英文へ→Lack of rain damages sugarcane and vegetables in Okinawa