社会

「環りの海」が新聞協会賞 琉球新報と山陰中央新報

 日本新聞協会は4日、琉球新報社と山陰中央新報社(島根県松江市)の合同企画「環(めぐ)りの海」に2013年度新聞協会賞(編集部門・企画)を贈ることを決めた。琉球新報社は8年ぶり4度目、山陰中央新報社は初の受賞となる。

編集部門は企画とニュース、写真映像の三つで構成され、本年度は74件の応募があった。このうち企画は46件で、北海道新聞の長期連載企画「日ロ現場史」も企画で新聞協会賞を受賞した。
 「環りの海」はことし2月22日から6月23日まで掲載された。12年に尖閣諸島と竹島をめぐり日中台、日韓の緊張が高まったことを受け、生活者の視点から領土問題を捉え直し、武力衝突を起こさせないための展望をそれぞれの地元や相手国の住民、海外事例の取材などを通して探った。
 新聞協会は授賞理由で「各海域の漁業者をはじめ生活者の声を丹念に拾い上げ、中国、台湾、韓国といった相手国の声も徹底して住民の側から取り上げた。ナショナリズムに流れやすい領土問題について、平和的な解決方法を探る冷静な視点の必要性を訴えた」と評価した。
 授賞式は10月16日に鹿児島市で開かれる第66回新聞大会式典で行われる。

◆読者の支持に感謝
 玻名城泰山・琉球新報社編集局長の話 国の専権事項とされがちな領土問題を歴史的経緯も踏まえ、「地域の視点」「生活者目線」で取材することで、問題の本質に迫りたいと考えた。対岸の思いも拾い集めたことや地方紙連携を評価していただき、光栄の至りと同時に身の引き締まる思いだ。読者の理解と支持があってこそで、深く感謝したい。

◆今後も連携深める
 槙野俊徳・山陰中央新報社編集局長の話 「環りの海」は地方が抱える共通課題に着目し、「地域の視点」「住民の目線」で民意を掘り起こしたい、との思いで企画した。より大きな発信力を求め、地方紙合同企画の手法にも挑戦した。地域に根差した新聞報道の重要性をあらためて感じており、地方紙連携を今後も深めていきたい。
英文へ→Ryukyu Shimpo and Sanin Chuo win 2013 Japan Newspaper Association Prize for joint project


新聞協会賞(編集部門・企画)を受賞した琉球新報・山陰中央新報合同企画「環りの海」の紙面