宮古島市と与那国町が、水産物の本島への航空輸送費を一部補助する事業を計画している。国の一括交付金を活用し、本年度内の実施を目指す。
県農林水産部が16日、2012年度決算を審議した経済労働委員会(上原章委員長)に対し明らかにした。
水産物の輸送費補助については、県が昨年度から農産物と合わせて県外向けを対象に支援を開始。航空、船舶の輸送費に対して一部補助を実施している。
一方、県内離島から沖縄本島向けの輸送に対しての補助はない。特に水産物を冷凍しないで生鮮で本島に送る際には、鮮度を保つためにどうしても航空での輸送が必要になるため、漁業従事者の負担は大きい。
両市町は現在、本島まで陸路が通っていると仮定した際の陸上輸送と航空輸送の費用の差額を目安に、補助の実施について国と調整を続けている。
宮古島市は、グルクンやカツオなどを本島に送っているという。同市の担当者は「県内においても、離島に輸送の不利性があるというのは沖縄特有の課題だ」と指摘した。
与那国町の担当者は「カジキやアカマチなどは町内だけでは売り切れない。航空との差額分を補填(ほてん)したい」と述べた。