「環りの海」新聞協会賞受賞 本紙・山陰中央新報合同企画


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 日本新聞協会は16日、第66回新聞大会を鹿児島県鹿児島市の鹿児島市民文化ホールで開いた。2013年度新聞協会賞に選ばれた琉球新報社と山陰中央新報社(島根県)の合同企画「環(めぐ)りの海」をはじめ、編集部門5社、経営・業務部門1社、技術部門1社に表彰状と記念メダルが贈られた。

 「環りの海」は外交問題として捉えられがちな領土問題を地域に生きる生活者の視点で見詰め直し、平和的解決策を模索した。「地元紙が果たすべき役割と今後の合同企画の可能性を示した作品」との評価を受けた。
 琉球新報社の新垣和也政治部副部長待遇は「関係する相手国にも対立一辺倒ではない多様な考えの生活者がいる。今回の企画が周辺国の住民との相互理解を深め、紛争回避の一助になればと思う」とあいさつ。山陰中央新報社の森田一平報道部担当部長は「国境地域に生きる生活者が対話と交流を重ねることが、紛争を起こさせない大切な行動になると実感した」と強調した。
 大会では「権力監視など公共的な役割を、新聞人は品格と強い責任感を持って果たし、平和で安定した社会の実現に寄与することを誓う」との決議を採択した。来年4月の消費税引き上げ後も新聞への軽減税率を適用するよう求める特別決議も採択した。