国内外から発着する貨物の仕分けや流通、加工が可能な高機能物流支援施設「那覇港総合物流センター」が2018年4月の供用開始を目指し整備へ動きだすことが17日、分かった。
那覇空港を中心に空の物流拠点整備が進む一方、海の物流充実へ那覇港での整備が課題となっており、経済界も県に整備を要請していた。センターの建設で、空と海の両面から那覇の国際的な物流拠点化が本格化しそうだ。
物流センターの整備に伴い、倉庫が不足していた那覇港で効率的な貨物輸送や陸上輸送費の低減が可能となることも期待される。貨物を加工する施設を整備し、雇用創出を図ることもできる。
センターは3階建てで延べ床面積は3・5ヘクタールを予定。完成までの総事業費は約74億円となる見込み。国の一括交付金も活用し、事業主体である那覇港管理組合の構成団体のうち県が6割、那覇市が3割、浦添市が1割を負担する。
13年度に実施する基本設計の予算は5千万円。このうち県が負担する3千万円は9月の補正予算で計上した。14年度の実施設計を経て15年度に着工し、17年度まで3年間で完成させる方向で調整している。
センターが立地する地区は2月に「国際物流拠点産業集積地域那覇港地区」として指定された。これに伴い、入居する企業に対して法人税、関税などの優遇措置や雇用へつながる奨励金などの優遇措置を適用できる。賃貸料は、3・3平方メートル当たり1カ月約4千円が想定されている。
英文へ→Construction of Naha Port international distribution center to begin in FY 2015