ゲットウで「老化抑制」 抽出液、しわ阻む成分も


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多和田真吉教授

 沖縄で古くから食品などに利用されているゲットウの抽出液に、老化を抑制し寿命延長が期待できる抗老化組成物や、皮膚のしわやたるみの抑制などが期待できる酵素阻害の成分が含まれていることが、琉球大学農学部の多和田真吉教授らの研究で分かった。

実験ではゲットウ抽出液を与えた線虫の平均寿命が22・6%延びた。研究の成果は特許出願中。多和田教授はゲットウを活用した6次産業の創出を提唱している。23日から東京で開催される「アグリビジネス創出フェア2013」で発表する。
 多和田教授の研究チームは、ゲットウから抽出した成分を与えた線虫と、与えない線虫との平均寿命を比較した。その結果、与えた線虫の方が22・6%長く生存した。今年2月の日本農芸化学会英文誌でも発表した。
 別の研究では、ゲットウに含まれる物質のデヒドロカワイン(DK)などが、皮膚の疾患に関係する酵素を阻害するのに活性が高いことも分かった。
 沖縄では昔からの伝承で、冬場の寒い時期にゲットウで包んだムーチー(餅)を食べてきた。DKはヒアルロン酸の分解を抑制することも知られている。葉や根茎、種、茎から、それぞれ精油、DK、繊維などが取れ、医薬品や防腐・防虫、紙などさまざまな事業展開につながり、新たな地場産業の創出にも期待できるとしている。
 多和田教授は「沖縄の平均寿命が落ちている中で、伝統的な食事を見直すことが必要。ゲットウは化粧品の材料として注目されがちだが、付加価値の高い機能性食品や医薬品などの可能性もある。(生産から加工、販売まで)6次産業へもっと資源として活用できる」とゲットウの活用の意義を強調した。
(滝本匠)
英文へ→Okinawan researchers find aging retardant