オリオンビール(浦添市、嘉手苅義男社長)は31日、名護市、今帰仁村、糸満市の3カ所で建設する大規模太陽光発電所(メガソーラー)の起工式を名護市仲尾次で開いた。県内の飲食品製造業で太陽光発電事業に参入するのはオリオンビールが初めて。
三つのメガソーラーは2014年4月1日までの運用開始を予定している。初期投資額は約18億円で、約2万1千枚の国産パネルを設置する。
出力は3カ所で合計5メガワットを見込み、発電量は約550万キロワットを予定。一般家庭の年間消費量で約950世帯に相当する。CO2削減量は3カ所で計約4700トンと、同社名護工場の年間電気使用量の約半分に当たる。
起工式には、嘉手苅社長と同社幹部、工事を請け負う丸紅や名護市の関係者も参加して工事の安全を祈願した。
嘉手苅社長は「二酸化炭素(CO2)の削減量は名護市仲尾次だけで約2千トンにも上る」と自然エネルギーの重要性を強調した。
稲嶺進名護市長は「名護市は循環型社会の街づくりを目指している。オリオンビールの工場も名護にあるので、地域の発展と繁栄を祈念して今後も事業が進められていくことを楽しみにしている」とあいさつした。
当面は発電した電力は全て売電し、年間売上高約2億円を見込んでいる。
発電施設の耐用年数は約20年で、10年で投資額を回収する予定。投資効率は利回り5~7%を見通している。
メガソーラーは名護市と今帰仁村の2カ所は地上に整備し、糸満市では建物屋上へ設置する。
英文へ→Orion Beer to operate mega solar plant from next April