東京商工リサーチ沖縄支店は1日、2012年度県建設業完成工事高ランキング(12年4月期~13年3月期)を発表した。年間10億円以上の完工高を計上した企業は前年度比9社増の146社で、完工高総額は5・8%増の3203億4400万円と3年ぶりに増加。対象企業の成長率は6・1ポイント上昇し5・6%となり、前年度のマイナスからプラスに転じた。1位は国場組の222億6900万円で、調査開始以来、28年連続で首位を維持した。
大型商業施設の建築工事や保育、学校など教育関係の発注が全体を押し上げたほか、公共工事も増加した。東京商工リサーチ沖縄支店は、「好調な消費を背景に民間受注が健闘した。大型案件を取り込んだ企業の成長が目立つ」と説明した。建設需要は住宅などで順調に推移しており「好調を維持するだろう」と見通した。
県建設業許可業者数は4600社で集計がある1989年以降、過去最少を更新した。ランキング企業146社は許可業者の3・2%で、内訳は県指名特A業者が73社、電気や管などの設備業者が34社、内装や塗装などを専門とする業者が11社―など。
増収企業は92社で全体の63・0%を占め、前年度を11・2ポイント上回った。
前年度と同じ企業が並んだ上位10社の完工高合計は民間受注を取り込み7・7%増の988億8600万円で前年度を上回った。
総額に占める上位10社の割合は0・6ポイント増え、30・9%となった。