【恩納】琉球村(上地栄一社長)が製造販売する酒器「ゆしびん」が、第7回日本おみやげアカデミーグランプリ(同実行委員会主催)で審査員特別賞を受賞した。
同グランプリは、JTBと契約する土産店の加盟組織が事務局となり、加盟店舗から出品された土産品の中からグランプリなどを選ぶ。今年は238点の応募があった。
ウチナーグチでめでたいという「かりゆし」と同じ意味合いを持つ「ゆしびん」は、19世紀ごろの琉球王朝時代、慶事の際の贈答品で、中に詰めた泡盛だけを移し替える風習などもあった。しかし、戦後は一般的に見られなくなったという。
「伝えたい むかし沖縄」をコンセプトにする琉球村は開村30周年事業として、ゆしびんの復活に取り組み、波動陶器の瓶に那覇市の咲元酒造の泡盛を詰めて完成させた。同グランプリでは、歴史に埋もれかけた伝統を広める取り組みが高く評価されたという。
上地社長は「多くの人に使っていただき、昔の文化を広めていきたい」と語った。
同社のゆしびんは2合、4合、1升、1升2合のサイズを販売。琉球村など沖縄うえちグループの店舗で取り扱う。問い合わせは琉球村(電話)098(965)1234。