全体として拡大、消費と観光堅調 日銀景況、判断据え置き


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※前年同月比。主要ホテル稼働率は前年同月差(ポイント)

 日本銀行那覇支店(松野知之支店長)は6日、県内金融経済概況(主要計数9月)を発表した。個人消費と観光が堅調で、建設も引き続き底堅く推移していることから県内景気は「全体として拡大している」と前月に上方修正した判断を据え置いた。

 松野支店長は「好天の要因を除いても沖縄経済はしっかりしている。今後は消費税増税前の駆け込みも需要に加わり、県内景気は拡大を続けるだろう。(増税の)4月の後の急激な落ち込みを強く心配する声はあまりなく、前向きな見方が多い」と分析した。
 【個人消費】百貨店は各種イベント効果で衣料品や身の回り品の売れ行きが好調で前年同期比5・2%増。スーパーとコンビニは新規出店効果などでそれぞれ2・8%増、4・5%増。3業態合わせて既存店ベースでも1・2%増となった。家電製品販売額は住宅建設需要の高まりからエアコンや冷蔵庫など白物家電が伸び、2・2%増。
 【観光】個人客に加え法人の団体旅行が増え入域観光客数は19・7%増。航空便数の増で外国客も88・3%増と大幅に伸びた。主要ホテル客室稼働率は8・3ポイント増の85・0%。那覇市内は8・7ポイント増の79・9%、リゾートは8・0ポイント増の88・4%。
 【建設】公共工事、民間住宅関連を中心に底堅く推移している。公共工事保証請負額は27・5%減だが、主要建設会社受注額は43・8%増。