アーサの小麦粉 北中城の漁師ら開発


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 【北中城】北中城村の漁師や村、村商工会などは、村特産のアーサ(和名ヒトエグサ)の乾燥粉末を混ぜたヒラヤーチー(沖縄風お好み焼き)用の小麦粉「アーサの粉太郎(こたろう)」を共同開発した。

16、17日に村熱田のしおさい公苑(こうえん)で開かれる北中城まつりで販売するほか、熱田漁港でも取り扱う。
 原料には、色が薄くこれまで収穫せずに廃棄していたアーサを主に使うため、アーサ漁師らは収穫高アップや養殖網の増設も期待している。
 沖縄製粉の「ひらやーちーミックス」の配合を調整し、アーサ粉末を9%混ぜた。内容量は150グラムで250円(税抜き)。うち2円は村周辺の海を守る活動に使われる。商品名は村内2小学校で募集し、謝花桃佳さん(島袋小4年)と仲村芸貴君(北中城小4年)の案を合わせた。
 開発は水産庁や県の補助金を活用。昨年8月、漁師ら36人でつくる村漁業集落や村、村商工会、コープおきなわなどで商品開発部会を結成した。
 同集落の代表で佐敷中城漁協北中城支所の田仲康信支所長は「アーサの安定供給につながる」と喜んだ。新垣邦男村長は「各団体の協力の成果だ。今後も付加価値のある商品づくりに取り組みたい」と期待した。
 粉太郎は今後、村内ホテルやコープ山内店などで販売予定。問い合わせは佐敷中城漁協北中城支所(電話)098(935)4955。

「アーサの粉太郎」パッケージ(左)と粉末(右)。焼くと淡い緑色になる(オレンジ色は具のにんじん)
「アーサの粉太郎」を発表する北中城村漁業集落代表の田仲康信佐敷中城漁協北中城支所長(左から4人目)=11日、北中城村熱田の佐敷中城漁協北中城支所