宮城島にPCB処理施設 MIT社計画、住民に賛否


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 【宮城島=うるま】うるま市与那城の宮城島で、有毒なポリ塩化ビフェニール(PCB)を含んだ変圧器や蓄電器などを回収する中間処理施設を立地する計画が浮上している。

事業実施を目指す宮城島イノベーションテクノロジー(MIT)が15日にも住民説明会を開く予定だ。住民からは企業誘致による地域活性化を期待する声がある一方、有害物質を扱うことを懸念する意見も根強い。島内3区の区長は、施設の受け入れについて説明会の状況を見て判断するとしている。
 PCBの処理は環境省の技術認定が必要で、現在、県内で処理できる業者はない。同社が用いる分解技術は県外企業との技術提携によるもの。技術を持つ県外企業は、取材に対し「現在、国から認定を受けるための審査中で、最終段階にある」と答えている。
 事業計画書によると、MIT社は島に施設を建設し、光を照射して物質を化学反応させる「光触媒洗浄液」を用いて、変圧器や蓄電器からPCBを容器から分離し、無毒な物質に分解する。説明を受けた区民によると、分解後の物質は県外へ搬出するという。