第二の古里 別れ惜しみ 金武町海外移住子弟研修の閉講式


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親類や役場関係者に踊りを披露する研修生=12日、金武町立中央公民館

 【金武】金武町海外移住子弟等研修生受け入れ事業の閉講式と激励会が12日、金武町立中央公民館で開かれた。7月に来県した研修生らは、習った三線や踊りを披露し、関係者に感謝の言葉を述べるとともに、第二の古里に別れを惜しんだ。

 ことし、町を訪れたのはボリビア出身の安里美恵さん(25)、米国出身の仲間・ジェフリィー・秀太さん(28)と東門・エリック・ミネタカさん(29)、アルゼンチン出身の新里・メリア・ソフィアさん(18)、ペルー出身のアフソ・ムニオス・クラウディア・スエミさん(25)の5人。
 5人は滞在中、親類宅で生活しながら、日本語研修や琉舞、三線などを積極的に学び、屋嘉綱引き、伊芸区のカジマヤーなど地域の伝統事業にも参加してきた。
 式典で、安里さんは「ボリビアにも沖縄文化はあるけど、やっぱりオリジナルは最高です」と述べ、関わった人々へ感謝の思いを語った。東門さんは今は亡き父が金武町で生まれ育ったと述べ、「父が経験したことを自分も共有することができて良かった」と涙をこらえて語った。新里さんは多くの人と語り合ったことで「わたしもウチナーンチュの一員になれた」と喜び、仲間さんは「文化や歴史などたくさん勉強できた」と笑った。アフソさんは「帰ったら日系の皆さんにこの体験を伝えたい」と述べた。