演劇通し地域貢献 南風原の町民劇団「あじまー」


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南風原町民で構成される劇団「あじまー」による福祉劇「アンマー」=9日、南城市の特別養護老人ホーム「東雲の丘」

 【南部】南風原町で活動する三線サークルの会員で構成されるボランティア劇団「あじまー」による福祉劇「アンマー」が9日、南城市の特別養護老人ホーム「東雲の丘」であった。

劇の脚本、演出を担当する与那嶺信武さん(74)=南風原町=は「県内各地で披露し、当初の目的だった地域貢献の役割をある程度果たせた。今回の公演でひとまず一区切りとしたい」と語った。
 劇は終戦後、米国人と駆け落ち同然で長女が渡米し、苦悩の日々を送るアンマーが主人公。20年後、長女は夫と娘と共に久しぶりに沖縄に戻ってくるが、アンマーはかたくなに認めようとしない。しかし、孫のメリーの一言でアンマーが長女と和解するまでを描いた。涙を流す鑑賞者の姿も多く見られ、終了後には大きな拍手が送られた。
 昨年4月から公演を始め、今回で21回目となった。与那嶺さんは「会員のみんなが好きな芝居で地域貢献できればということで始まった。劇も好評でさまざまな老人ホームで公演してきた」と感慨深げに振り返り、「今後も地域貢献につながるのであれば、公演を検討したい」と話した。