士気上がる沖尚ナイン 明治神宮野球大会きょう開幕


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 第44回明治神宮野球大会(16日開幕・神宮球場など)の開会式が15日、東京都の明治神宮会館であった。高校の部に九州地区代表として出場する沖尚ナインも引き締まった表情で式に臨み、翌日に控えた初戦へ士気を高めていた。

 沖尚ナインは午前中、神奈川県にある関東学院大のグラウンドでノックやフリーバッティングで汗を流した。2年連続の出場で、昨年は悔しい初戦敗退。今回は1回戦で左右の二枚看板を擁する関東第一(東京地区)と対する。比嘉公也監督は人工芝の対策などをしてきたと言い、「投手の出来がポイント」と九州大会をほぼ一人で投げ抜いた主戦の山城大智をキーマンに挙げた。
 その山城は「センバツに向けて今持っている力を試すことができる大会。全国の打者に対していつも通り攻めのピッチングをしたい」と強打者たちとの対決を心待ちにし、主将の赤嶺謙は「守備からリズムをつくり、しぶとい野球をしたい」と意気込んだ。
 大会は20日まで5日間にわたって行われ、大学の部には11チーム、高校の部には10チームが出場。高校の部の優勝校が所属する地区には来春の選抜大会の「神宮大会枠」が与えられる。(大城周子)

◆県出身大学生の活躍に期待集中/亜大・嶺井、明大・上原ら
 大学の部にも、多くの県出身選手が出場する。東都大学リーグで33季ぶり6度目の完全優勝で5連覇を達成し、今大会7年ぶりの頂点を狙う亜大は、17日に初戦の2回戦を迎える。DeNAからドラフト3位指名を受けた主将の嶺井博希(沖尚高出)は「内容どうこうではなく、勝たないと意味がない。勝ちにこだわりたい」と有終の美を誓う。25日からは母校で教育実習を行う予定で、高校の部に出場する沖尚ナインには「互いにいい結果を出したい」とメッセージを送った。
 東京六大学リーグで38年ぶりの春秋連覇を達成した明大も、17日の2回戦から登場する。秋季リーグで11試合に登板し、30回3分の2を投げて防御率0・88、39奪三振の好投で優勝に貢献した2年生左腕・上原健太(あげな中―広島・広陵高出)は「思った以上の結果を残せたので、自信につなげてさらにいいピッチングをする」と飛躍を期し、「打者に的を絞らせない持ち味の投球をしたい」と神宮のマウンドを見据える。

開会式前に、ほかの代表校とともに神宮を参拝する沖尚ナイン=15日、東京都渋谷区の明治神宮
(左から)活躍を期す明大の上原健太、優勝を目指し意気込む亜大の嶺井博希