全日本断酒連盟50周年で式典 全国から2150人


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「全日本断酒連盟結成50周年記念式典・第50回全国(沖縄)大会」で、手をつなぎ断酒を誓う参加者=17日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 「全日本断酒連盟結成50周年記念式典・第50回全国(沖縄)大会」(全日本断酒連盟主催)が17日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれた。44都道府県から断酒会会員と家族ら約2150人が参加した。

各地の断酒会から4人が体験を発表し、仲間からの励ましと絆を通して断酒に至った経緯や、夫婦関係を修復していった様子を切々と語った。50年の歴史を振り返るとともに、断酒継続や酒害で苦しむ人々への支援を誓う「大会宣言」も採択した。参加者全員が手をつなぎ、断酒を誓う「連鎖の握手」で締めくくった。
 県断酒連合会を代表して体験を発表した40代の女性は、10代後半で飲酒を始め、「20代は毎日のように飲んで帰った」と振り返った。酒量は年々増え、夫婦げんかが原因で離婚した。職も失い、娘に暴力を振るうようになった過去を明かした。
 アルコール依存症と診断され、精神的に落ち込んで死のうと考えた際、断酒会の仲間からの電話に勇気をもらったという。以降、断酒会参加を通して酒を断ち、生きる意欲を取り戻した。女性は「断酒会は素直な思いを出せる場所。受け入れてくれる友達がいる。今は普通に暮らせることが幸せだ。感謝を忘れず回復へ歩んでいきたい」と涙を拭いながら語った。
英文へ→All Japan Abstinence Federation marks 50th anniversary in Okinawa