キングス6連勝 bjリーグ第12戦


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キングス―島根 第1クオーター、豪快なダンクシュートを決めるキングスのキブエ・トリム=17日、宜野湾市立体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=9勝2敗)は17日、宜野湾市立体育館で島根スサノオマジック(同地区10位=1勝10敗)と今季第12戦を行い、60―48で勝利し、連勝を6に伸ばした。

第1クオーター(Q)は両チームともに決定力に欠けるロースコアの展開となった。キングスは激しい守備から攻撃のリズムを作ったが、シュートがリングに嫌われて得点を奪えなかった。第2Qに入るとドゥレイロン・バーンズのインサイドや小菅直人の3点シュートなどで徐々にリードを広げ、29―19とリードして前半を折り返した。後半に入っても突破口が開けなかったキングスだが、キブエ・トリムが攻守で粘りを見せて島根を振り切った。キングスの次戦は23、24の両日に愛知県の豊橋市総合体育館で浜松・東三河フェニックスと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(10勝2敗)
60―48(15―10,14―9,16―16,15―13)
島根スサノオマジック(1勝11敗)

 【評】キングスが守備で粘ってロースコアのゲームを制した。キングスは第1Qからマンツーマンの激しいディフェンスなどで島根の攻撃を抑えたが、シュートがリングに嫌われて得点を伸ばせなかった。第2Q以降も攻撃面で苦しんだが、足を使った守備で島根のシュートミスやターンオーバーを誘発。試合の主導権を渡さなかった。島根はデービスら得点源が力を発揮できず、リバウンドを拾えなかったことが響いた。(平安太一)

◆我慢して勝てた
 伊佐勉HC(キングス)の話 ロースコアでタフな試合だった。点数は入らなかったが、ディフェンスで40分間我慢し通して勝てたことは大きい。バーンズが入って攻撃の組み合わせも広がったので、あとはシューターが自信と責任を持って決めるだけだ。

◆攻撃に問題
 ブライキディス・ブラシオスHC(島根)の話 昨日より内容は良かったが主力選手が得点を取れないシーンが多かった。沖縄をロースコアに抑えることができたが、オフェンスに問題があった。リバウンド数でキングスを下回ったことも試合の流れを変えた。

◆リング下、トリムが支配
 リング下がキブエ・トリムの独壇場となった。208センチ、108キロの恵まれた体格を武器に相手守備を突破し、豪快にダンクシュートをたたき込む。リングにはじかれたルーズボールにも果敢に食らいつき、16のリバウンドを拾った。ロースコアの試合で21点を奪う活躍を見せ、「チャンスに得点できて良かった」と喜んだ。
 快勝した第1戦から一転して第2戦は我慢の時間が続いた。第1クオーター(Q)の開始直後に放ったシュート5本は全て不発。トリムがダンクや速攻で得点するも、簡単なシュートミスが目立ってリードを広げられなかった。第1Qは15点、第2Qは14点にとどまり、島根の猛追を受ける時間もあった。
 それでも持ち味の堅守が随所で力を発揮した。リング下を固めるトリムは島根の得点源のジェラル・デービスに仕事をさせず、山内盛久はスチールで相手の流れを断ち切った。トリムが「(デービスに)難しいシュートを打たせることを考えた」と語れば、山内は「ディフェンスからの速攻でチームを勢いづけるのが自分の仕事だ」と言い切った。
 最終得点は60と今季では最少の数字。それでもトリムは「どの試合も特色があって違うものだ」と気にすることはない。そして「どのような状況でも勝利に導く結果が出せたことが良かった」と納得の表情を見せた。(平安太一)