かりゆしウエア13年出荷量 40万枚突破見通し


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日進商会の子会社ニチハン繊維。2014年度向けは増産を計画する=18日、糸満市

 かりゆしウエアの生産が好調だ。県衣類縫製品工業組合によると、今年1~10月の出荷量は39万8413枚となり、年間38万5965枚で過去最多だった2012年の記録を更新した。

13年の出荷量は初めて40万枚を突破する見通し。各職場での普及が進み県内市場は「飽和状態」(業界関係者)になりつつある中、県外での需要開拓などが奏功したとみられる。
 同組合によると、かりゆしウエアは04年に出荷量30万枚を上回った。07年に下降に転じ、09年は約26万8千枚まで減少したが、10年には30万枚台を回復。12年は過去最多となっていた。
 縫製業の日進商会(糸満市、大城英幸社長)は13年度向けかりゆしウエア生産量が前期比で20%増加した。県内販売の一定量を維持しつつ、県外の卸先となる百貨店や金融機関など企業への売り込みが順調という。7月から14年度向けの生産を始めているが、さらに20%増を計画している。
 今年は夏の軽装、クールビズの一環に、かりゆしウエアを採用する県外大手企業が目立ったほか、猛暑の影響も引き合いを強くしたようだ。メーカー側も縫製技術の向上やデザインの多様化で、需要に対応し、出荷量を伸ばした。
 大城社長は「長袖展開やデザインの企画など各社の積極的な取り組みが奏功し(生産を)押し上げたのではないか」と分析。今後の成長に向けて「来期も県外への販路開拓を進める必要がある」と話した。
(謝花史哲)
英文へ→Shipping volume of kariyushi shirts expected to exceed 400,000 items in 2013