沖縄観光サイト運営のパム(那覇市、長嶺由成社長)は、現金のように利用できる「ポイント」サービスで、各企業が発行するポイントやマイレージを一つにまとめて県内限定で使用可能になる実証事業を始める。
12月2日からの実施。商品購入で付与されるポイントをパム発行の「ちゅらカード」に移し、県内のホテルや飲食店などで利用できる仕組み。年度内は試行期間とし、いったん課題を整理した後、来年5月ごろ、本格運営としてサービスを再開する。観光客誘致や観光消費単価の向上につなげる狙い。
パムは各社が付与するポイントを一つにまとめ利用できるサービスを手掛けるボヤージュ・マーケティング(東京、戸崎康之社長)と提携、ポイント交換サービスを展開する。同社は全国のポイント発行会社115社とポイント交換を提携しており、ちゅらカードはポイント交換先の1社となる。
利用者は同社運営のポイント交換サイト「PeX」で、ためたポイントをちゅらカード用電子マネーへの交換を申し込み、事務局のパムが利用者にカードを送付、運営する。利用は(1)カード読み取り専用端末(2)専用窓口に電話―で決済する。
20日現在で、那覇市の国際通り周辺にあるホテルや飲食店、土産品店、体験施設など41店で利用できるという。県の支援を受け3年計画で事業を実施。年度内は利用店の掘り起こしや課題抽出などに取り組む。来年度から県外観光客を中心に普及を図り、カードの利用拡大を目指す。
同日、県庁で会見した長嶺社長は「未使用ポイントを有効活用できる上、お得で楽しい沖縄観光ができる」と説明。「沖縄にとっては観光消費額の向上で新しい人とお金の流れを生み出せる」と効果を期待した。「県内全域でカードを利用できる環境を整えたい」と意気込みを語った。
問い合わせはパム(電話)098(860)9401。