第4回オキナワベンチャーマーケット「万国津梁大異業種交流会」(同運営事務局主催)が25日、那覇市の沖縄セルラーパーク那覇で開催された。プロ投資家向け新興市場への上場を支援する沖縄ジェイ・アドバイザー(名護市、知念栄治社長)が運営事務局を担当した。
台湾企業25社を含め技術系企業を中心に県内外から139社が出展した。全社が特設ステージで自社商品をプレゼンテーションし、各ブースでは商談会を実施。新たな技術開発や事業展開について意見を交わした。
イベントは企業間のビジネス連携のきっかけづくりが狙い。県内各中小企業からは「出展社同士足りない面で共通点もある。改善へのヒントになった」「付加価値創造に向けた連携に可能性を見た」などの声があった。
微生物検査や食品品質検査を手掛けるクロックワーク(那覇市)は、県内約350社の食品検査を手掛けている。ブースでは微生物検査報告書を展示し、食品品質管理をPRした。
伊志嶺哉(ちかし)社長は「食品品質検査を請け負うことで、県内外への展開を手助けしたい」と話した。今年4月には北海道に支社を開設、沖縄と北海道で積極的に連携していく。
沖縄関連本を電子書籍化する近代美術(南風原町)は、新システムを導入し電子版や絶版を1部から書籍化する事業を試験運用している。マーケティング本部ウェブチームの榎本伸司氏は「文字への根強いニーズもある。出版業者や公立図書館などとビジネスパートナーづくりを構築したい」と述べた。
琉球工学研究ユニット(沖縄市)は、琉球大工学部が技術協力して県産の発光ダイオード(LED)蛍光灯を製造する。LEDを活用した水耕栽培計画の新事業では、狭いスペースでのレタスなどの葉野菜栽培を企画。名嘉政史統括マネジャーは「シャッター街や公民館などに棚を設置することで、地域コミュニティーの向上に貢献したい。収穫した野菜の売り上げを地域クーポン券として展開できれば、一層の地域振興につながる」とし、食品系業者との連携を望んだ。
台湾から参加した天明製薬は漢方薬やサプリメント(栄養補助食品)を製造販売する。「46年間の製薬経験がある。国際基準のGMP(適正製造規範)に基づいて製造している」とPRし「沖縄県内の企業と代理店契約を結び、新たな展開をしたい」と話した。