朝惟の子ら芸継承へ 那覇で与座姉弟まつり


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「戻りかご」を演じる(右から)与座朝奎、正恵、幸賢=10日、那覇市のパレット市民劇場

 「第6回与座姉弟まつり」が10日、那覇市のパレット市民劇場で開催された。劇団与座の与座朝惟・ともつね兄弟の芸を継承しようと、朝惟の子である朝奎と正恵、孫の幸賢、若手座員の新垣勝夫らが出演した。

朝惟とともつねのおはこである舞踊劇「戻りかご」「棒しばり」や喜歌劇「不孝戒め」(伊良波尹吉作)などを披露。民謡も歌う正恵、幸賢の高い歌唱力が印象に残った。
 「戻りかご」はかごかき役の朝奎と幸賢が、かごに乗せた美女(正恵)をめぐりコミカルに争った。「棒しばり」は主人(嘉陽田朝裕)の留守中、酒を飲まないよう縛られた下男たち(朝奎、幸賢)が、何とか酒を飲もうとする。帰って来た主人が怒る結末ではなく、一緒に酒を飲んで踊るのがおおらかで面白い。
 朝惟とともつねは指導に徹したが、一部の演目は出演した方が往年のファンはうれしいかもしれない。