自分信じ挑戦を 那覇国際高、東大野球部監督が講演


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 東京大学野球部監督を務める浜田一志さんが26日、那覇市の那覇国際高校で「文武両道~部活しながら東大に入る勉強法」と題して講演した。浜田さんは難しいと考えられがちな勉強と部活の両立について「思い込みが可能性を狭める」と指摘し、「自分はこんなもんだと思えば(可能性は)そこまでだ。自分を信じてチャレンジしてほしい」と語り掛けた。

 浜田さんは可能性を実現するために必要なものとして(1)モチベーション(動機)(2)基本(3)身近なお手本(4)得意技―の四つを挙げた。
 東大野球部員にアンケートを取ると、高校3年生の秋の時点でE判定だったのが8割に上るという。合格の見込みがないのになぜ受験したのかを聞くと「日本の最高峰だから」「神宮球場に憧れるから」などと返答があるとし、「皆さんはまだ具体的なモチベーションがないだろう。周りの人を見てだんだん『こんなもんでいいや』と思ってはいないか。目標は高く持ってほしい」と話した。
 浜田さんはこのほか、入試問題の半分は教科書から出ていると語り、「基本をおろそかにするとラストスパートが利かない。授業中寝るのはもったいない」と、日々の授業を大切にするよう強調した。
 さらに1日24時間のうち、食べる寝るなど9時間の生理的時間を除いた15時間の使い方について、7対5対3の法則を紹介。東大野球部員の高校時代の時間の使い方は勉強7時間、野球5時間、自由時間3時間とのデータを見せながら「15時間をどのように使うかが文武両道のこつだ」と話した。
 講演後、生徒会長の平田まどかさん(2年)は「ためになる話だった。教えてもらったことを記憶して、これからの進路実現に生かしたい」と感想を述べた。

浜田さんの講演を聞く生徒ら=26日、那覇市の那覇国際高校
浜田一志さん