着心地考え製作 沖縄工業高生、闘病の子へ着脱簡単シャツ


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一生懸命作ったユニバーサルTシャツを我那覇仁院長らに寄贈する沖縄工業高の3年生=22日、南風原町新川の県立南部医療センター・こども医療センター

 【南風原】闘病中の子どもたちに笑顔を届けたい―。沖縄工業高校(山城邦定校長)生活情報科保育コースの3年生15人が22日、南風原町新川の県立南部医療センター・こども医療センター(我那覇仁院長)を訪れ、授業で製作した着脱のしやすい「ユニバーサルTシャツ」を同センターに寄贈した。Tシャツは同センター内のボランティアショップぷれぱで1着800円で販売される。

 同センターの病院ボランティアのメンバーが、闘病中の子どもを介護する母親らの意見を取り入れ、着脱のしやすい前開きの「ユニバーサルTシャツ」の商品開発に取り組んでいることを知り、同学科の授業の一環で、病院ボランティアメンバーの貝阿弥ひとみさん、真栄城正美さんを講師に招いた。
 生徒たちは指導を受けながら、綿素材のTシャツの前身頃を裁断した後、スナップボタンを付けて前開きにし、着脱しやすく、着心地のいい「ユニバーサルTシャツ」を各自が工夫を凝らしながら作り上げた。
 生徒代表の仲里京子さん(18)は「実際に介護している人の意見を取り入れるアイデアは参考になった。不器用ながらも一生懸命作ったので受け取ってください」と我那覇院長に完成品を手渡した。我那覇院長は「皆さんの温かい心に感動した。相手の立場に立って考えるという気持ちを大事にしてほしい」と感謝した。
 生徒たちを指導した病院ボランティアの真栄城さんは「一人のお母さんの思いが、病院から地域に広がりうれしい。生徒たちの思いを闘病中の子どもやその家族に届けたい」と笑顔を見せた。
 問い合わせはボランティアショップぷれぱ(電話)098(888)0123。