高良、2年男子形制す 県中学新人空手


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 空手道の第16回県中学新人大会が11月30日、うるま市具志川総合体育館で行われ、団体形男子は具志川東A、同女子は沖縄東が頂点に立った。個人形2年の男子は高良蒼空(那覇)、同女子は玉城優(大宮)がそれぞれ栄冠をつかんだ。

◆気迫の突き、V導く 高良
 文武両道を貫く高良蒼空。昨年の全中県予選は学年共通で1年ながら準優勝した実力派だが、輝かしい功績は勉強の合間を縫って鍛錬を重ねた努力のたまものでもある。
 週3回学習塾に通う傍ら、空手道場で稽古をするのは週1回のみ。それでも、塾以外の日は最大4時間の自主練習を欠かさないそうだ。時間があれば鏡の前でひたすら自分と向き合い、力の入れ具合や目線など“研究”を重ねる。
 準決勝、得意形のスーパーリンペイで勝ち決勝に進んだものの、同じ形は連続で選べない。決勝は、実は「そんなに得意ではない」アーナンで臨んだ。「緩急のつけどころが難しい」と振り返るが、本番に向け練習してきた決め技の場面でも、気迫あふれる突きを2度披露し、完封勝ちにつなげた。
 優勝が決まった瞬間、ほっとした表情を見せた。しかし「まだまだ細かい部分ができていない。69点」と、自らを厳しく評する。
 昨年出場した全国大会では、初戦敗退を喫し「悔しかった」と話す。「緩急をもっとつけられるように練習を積んで、次は全国制覇を目指したい」と、飽きることのない向上心で大舞台に挑む。(仲本文子)

◆玉城、突き決め 納得の演技披露
 昨年1年覇者の玉城優が、2年連続学年別優勝を決めた。
 決勝は、準優勝の田場愛茄(仲西)とアーナン対決に。試技順は玉城が先だったが「最初の突きがうまくいって、(優勝を)もらったと思った」と、自身でも納得の演技を披露。相手の演技も一切動揺せずに見届けると、赤色の旗が5本揚がった。
 日々筋トレで徹底的に体をつくり「昨年と比べて、力強さが表現できた」と満足げに話すが「勝ててほっとした」と笑みを浮かべた。「道場の平良英生先生に指導してもらったおかげ」と感謝を口にした。
 全国大会へ向けて「もっと腰を落として、目力を出せるようにしたい」と躍進を誓った。

※注:高良蒼空の「高」は旧字体

個人形男子2年決勝 気迫のこもった突きを見せる高良蒼空=11月30日、うるま市具志川総合体育館(仲本文子撮影)
個人形女子2年決勝 力強い演技を披露する玉城優