スターリングエンジン車大会 八重山商工2部門全国3、4位


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自作したスターリングエンジン車の性能を説明する渡嘉敷椋君(右)と垣迫舷太君=11月25日、石垣市の県立八重山商工高校

 【石垣】県立八重山商工高校機械工作部の垣迫舷太君(3年)と渡嘉敷椋君(同)が、加熱した金属の熱を利用して走行するスターリングエンジン車の全国大会「第17回スターリングテクノラリー」(スターリングテクノラリー技術会主催)の2部門に出場し、銅賞(3位)と4位を獲得した。2人は課題研究事業や放課後に車体を制作。試行錯誤で性能を向上させ、入賞を果たした。

 スターリングエンジン車は車体に取り付けたステンレス棒をバーナーであぶり、2本あるシリンダーの片方の空気を膨張、もう片方を空冷させたエネルギーで走行する車。大会は10センチ程度の車体をレールで走行させ、速さや走行距離、宙返りコースをクリアした回数などで性能を競う。
 垣迫君と渡嘉敷君は速度を競うミニ速度クラス(MS)と、宙返りが設けられたコースを走行する宙返り耐久クラス(MD)に出場し、MSで4位、MDで銅賞(3位)に輝いた。
 大会は11月9日に埼玉県の日本工業大学で開催。大会前日に車体を解体して組み直したところ、走らなくなるトラブルがあったが、直前まで整備して力を発揮。大学生や一般人も参加する中、上位に食い込んだ。
 垣迫君は「予想していない記録が出たので、ただただびっくりした。産業機械を加工する企業に就職するので、その前に能力が鍛えられてよかった」と話した。
 渡嘉敷君は「すごいタイムを出した大学生に負けて悔しいが、いいタイムを出せた。将来は自動車整備士になりたい」と語った。