県内10月景況、3ヵ月連続「拡大」 消費堅調明確に


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※前年同月比。主要ホテル稼働率は前年同月差(ポイント)

 日本銀行那覇支店(松野知之支店長)は4日、10月の県内金融経済概況を発表した。消費と観光が引き続き堅調で建設も底堅さが続いていることから、県内景気は3カ月連続で「全体として拡大」とした。松野支店長は「衣料品や家電でも高額品の売り上げが上向き、消費の堅調さがより明確になっている。景気が良くなる中で雇用のミスマッチの解消が来年にかけてテーマになってくる」と話した。

 【個人消費】百貨店売上高は、イベント効果で食料品の販売が伸長し前年同月比3・1%増。コンビニ売上高は新規出店効果もあり3・6%増。家電製品販売額は、住宅建設増加に伴ってエアコンや冷蔵庫など白物家電が伸長し0・2%増。

 【観光】法人客需要が増加した。国内客は台風の影響でわずかに前年を下回った。主要ホテル客室稼働率は2・1ポイント増の73・6%。那覇市内は2・4ポイント増の72・0%、リゾートは1・9ポイント増の74・7%。

 【金融】県内金融機関の貸し出しは4・0%増。実質預金は4・2%増。貸し出しはアパートローンを中心に、景気の良さを背景に運転資金需要など前向きな動きが出ている。松野支店長は、設備投資などについて貸出量をけん引するほどではないものの「資金需要面でも景気回復のいい効果が出ている」とした。