母さんはすごい 弁当作って実感 伊江村の児童、生徒ら


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自分で作った弁当を誇らしげに持つ西小学校5、6年生=11月20日、伊江村立西小学校

 【伊江】全国各地で広がりを見せている「弁当の日」。伊江村でも取り組みが始まった。村立伊江、西両小学校5、6年生と伊江中学校全生徒の計216人と担任教諭は11月20日、給食時間に自分で作った弁当を食べた。村全体での取り組みは初めて。

県教育庁によると、市町村単位での取り組みは同村のほかに、南城市や今帰仁村などがある。
 弁当は、献立から準備、調理、片付けまで自分で行う。15歳で島を旅立つ日の自立に向けて、弁当を作るまでの過程を家族で大切にしようと村学力向上推進委員会、家庭教育部会(玉城盛栄部長)が主体となり、4回の部会を重ねて実現した。部会は今年6月、村学力向上推進大会で提案。11月11日、保護者説明会を開いた。
 説明会で玉城部長は「島ぐるみで同じ目線、家族全員で共通意識を持つことが大事。コミュニケーションを取りながら生きる力を育てよう」と趣旨を説明した。
 朝5時30分に起きて弁当を作った大城駿君(伊江小5年)は「玉ネギのみじん切りが目にしみた。弁当を作って、母の大変さが分かった」と話した。
 タコライスを作った伊江中3年の宮里明斗君は「母の偉大さが分かった。島を離れる前に母からたくさん習い、身に付けたい」と感想を述べた。
 今後、児童生徒・保護者にアンケートをとり、学期ごとに1回、継続する予定だ。(中川廣江通信員)