沖縄市サッカー場から新たにドラム缶7本発見


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 【沖縄】米軍基地返還跡地にある沖縄市サッカー場からダイオキシン類を含むドラム缶が発見された問題で、磁気探査と試掘調査を進める沖縄防衛局(武田博史局長)は5日、同サッカー場グラウンド部分で新たにドラム缶7本を発見した。今回を含め、これまでに計33本のドラム缶が見つかった。

 過去の発見地点に近接する場所のため、同様にダイオキシン類やポリ塩化ビフェニール(PCB)など有害物質に汚染されている可能性もある。
 沖縄防衛局から委託を受けた調査会社が5日午後、深さ40~60センチ、2~3メートル四方の地中で発見した。
 磁気探査の異常反応地点を確認する試掘調査のため、発見後に埋め戻された。表層面に近い部分しか掘削しておらず、下層に別のドラム缶が埋まっている可能性もあり、後日、本格的に調査する。
 沖縄防衛局はサッカー場グラウンド部分の磁気探査で、今回発見した場所を含め53カ所の異常反応地点を確認した。5日までに52カ所の試掘調査を終えた。11月27日には米国製手投げ弾1個が見つかっている。今後、隣接する観客席や駐車場も調査する予定で、さらに米軍遺棄物が発見される可能性がある。
 同局は年度内にボーリングや発掘調査、ドラム缶付着物の調査分析などを行う予定だが、具体的な日程は決まってない。
 三沢大輔返還対策課長は「沖縄市や県と調整し、速やかに調査を実施してドラム缶の撤去、処分ができるよう最大限努力する」と話した。
 沖縄市は5日夜の議会終了後、全市議に報告した。東門美津子市長は「新たなドラム缶が出る可能性がないとは言えない。市民の安全のため、国に徹底調査を求める」と話した。

グラウンド地中から新たに発見されたドラム缶(沖縄防衛局提供、番号は同局による画像処理)=5日午後、沖縄市サッカー場
沖縄市サッカー場ドラム缶発見地点