養殖アカジン 世界へ 石垣、普及目指し関係者試食


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養殖アカジンを試食する関係者=11月27日、石垣市の南の美ら花ホテルミヤヒラ

 【石垣】独立行政法人水産総合研究センターは11月27日、同センターの技術で養殖した高級魚アカジン(スジアラ)の試食会を石垣市美崎町の南の美ら花ホテルミヤヒラで開催した。同センターは養殖技術をほぼ確立しており、市は陸上養殖を目指して試験養殖に乗り出している。

 アカジンは東南アジアに生息し、日本のほか中国などでも高級魚として扱われている魚。近年、中国をマーケットとして天然魚を利用した養殖が東南アジアで盛んに行われており、乱獲による漁獲量減少が深刻化している。
 同センターは味が良く、高値で取引されるアカジンに注目し、1985年度から養殖の技術開発に着手。稚魚の生産技術を確立し、事業展開を図っている。
 試食会には市内の水産関係者が招待され、刺し身やフライ、煮付けにしたアカジンを試食した。
 同センター西海区水産研究所亜熱帯研究センターの照屋和久センター長は「養殖は季節を問わず均質なものを提供できる。アカジンの赤さを出すことに課題はあるが、その課題もめどが付きそうだ。アカジンの良さを知ってもらい、技術者を育てていきたい」と話した。