開催25年 支援の輪広げ ぎのわん車いすマラソン


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ぎのわん車いすマラソン大会の運営に長く関わってきた、市社会福祉協議会の當山盛保会長(右)と仲村渠満事務局長=宜野湾市赤道の社会福祉センター

 8日開催の「第25回ぎのわん車いすマラソン大会」はことし開催25年の節目を迎える。市民福祉まつりの一環で1989年に始まった大会は、県内唯一の車いすマラソン大会として定着し、障がい者スポーツへの関心を高めてきた。

宜野湾市社会福祉協議会の當山盛保会長は「大会に向け練習する人も多く障がい者の肉体的、精神的支援につながっている。ボランティアの協力も大きい。感謝したい」と振り返る。
 開催のきっかけは87年の第23回全国身体障がい者スポーツ大会「かりゆし大会」にさかのぼる。ボランティアとして宜野湾市社協からも多くのメンバーが関わった。この経験を何かに生かそうと、ぎのわん車いすマラソン大会が誕生した。
 第4回大会後にはシンポジウムも開催され、次第に参加者は増加。その後種目もハーフ、5キロ、1・5キロトリムの3種目に発展し、第8回以降は毎年12月の恒例イベントとして定着した。
 身体障がい者手帳を所持していない人が出場できるのも特徴だ。運営に長年関わってきた市社協の仲村渠満事務局長は「仲間と一緒に出ることで絆づくりにもなる。ハーフでは競技として最大限の力を見せることで、子どもたちにも感動を与える」と話す。
 大会を通じて広がった支援の輪を今後、福祉行政にどう生かすかが課題だと指摘する當山会長。仲村渠事務局長も「障がい者支援を街づくりにどう生かし浸透させていくか。学んだことを充実させたい」と展望を語った。