剣道の第2回石原杯選手権大会は7日、県立武道館で開幕、一般男子5段以上の部は山田義光(県警機動隊)が2連覇した。同4段以下の部は嘉陽宗隆(同)、男子学生の部は宮平一翔(沖国大)、女子の学生・一般の部は本部世梨華(長嶺中職)がそれぞれ栄冠をつかんだ。
◆終了間際、決めたメン/一般男子5段以上 山田 「勝てない日々長く」と感涙
試合終了を告げる笛が鳴ると涙があふれてきた。一般男子5段以上の部で2連覇を果たした山田義光(県警機動隊)。昨年の大会で優勝した後、この一年は全て1回戦負け。勝てない日々が「長かった」。
決勝は前回と同じ顔合わせ。職場の一つ後輩・仲間洋輔(同)が、長身から左手一本で振り下ろす速さは「全国レベル。見たら打たれる」(山田)といい、待つのではなく、自分から相手の懐に飛び込んで竹刀を出させることを意識した。
山田のメンが入ったのは、5分の試合時間終了間際だった。どうやって決めたかは「夢中だったのでよく覚えていない」。
職場では剣道部の主将を務める34歳。「負けられない」との思いが強く「楽しくやるという原点を忘れていた」と言う。大会前に約1カ月の研修があり、いつもと違う環境で練習。自分の剣道を「見詰め直すことができた」と振り返る。
準決勝、決勝とあまり狙い過ぎず「この人と長く剣を交えようと考えた。試合を楽しんだ」。
嘉手納署の剣道教室で指導する子どもたちの応援を受け、その前で勝てたことを喜んだ。「諦めなければ勝てるというところを見せたかった」。目を赤くしながら、久しぶりの勝利の味をかみしめた。(宮里努)
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