ICT活用 テレビで地域情報 高齢社会対応へ実証実験


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ICTを活用したテレビを操作する古謝景春市長=4日、南城市のイオンタウン南城大里

 【南城】ICT(情報通信技術)を活用し、超高齢社会が抱える地域課題を解決するための実証実験が4日、南城市で始まった。高齢者に身近なテレビを使用し、市内の情報提供や利用者の要望に応じてバスを乗り降りできる「デマンド交通」の予約などができる。公民館に設置される予定のモニターを通じて、保健師や栄養士から保健指導を受けることもできる。

 公民館などへの高齢者の外出誘導や充実した生活を送ってもらうことが目的。総務省の超高齢社会づくり推進事業として、全国で8件が採択され、県内では同市が選ばれた。同市のほか、NTT西日本沖縄支店や市内企業などが共同で事業提案した。
 実験は本年度までで、同市ではモニターを募集している。市内在住の60歳以上で、自宅がインターネットに接続できる環境にあることが条件。
 同日、南城市でセレモニーがあり、古謝景春市長ら関係者が参加した。古謝市長は「高齢者に有用な情報を提供し、超高齢社会の課題をICTで解決したい。活力ある社会の先行モデルとなるようにしたい」と話した。問い合わせはフリーダイヤル(0120)930487。