キングス勢い加速 10連勝 bjリーグ第16戦


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キングス―奈良 第3クオーター、相手ディフェンスをかわしてシュートを放つドゥレイロン・バーンズ=8日、沖縄市体育館(桑原晶子撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=13勝2敗)は8日、沖縄市体育館でバンビシャス奈良(同地区10位=4勝13敗)と今季第16戦を行い、87―69で勝利し、10連勝を飾った。

 キングスは第1クオーター(Q)から奈良の激しいディフェンスにリズムを崩され、ターンオーバーも増えて劣勢に立たされた。第2Qに入るとキングスも激しいディフェンスで応戦。ドゥレイロン・バーンズや狩俣昌也の3点シュートでリードを奪い、41―36で前半を終えた。第3Qはキングスがスピードのある展開で勢いに乗り、金城茂之のドライブシュートなどで奈良を引き離した。キングスの次戦は14、15の両日、大阪府の住吉スポーツセンターで大阪エヴェッサと2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(14勝2敗)
87―69(17―25,24―11,25―17,21―16)
バンビシャス奈良(4勝14敗)

 【評】キングスが守備から流れをつかんだ。第1Qは奈良が激しく守り、3点弾も決まって優位に立った。
第2Qには奈良のリードが10点まで広がったが、キングスは守備から素早く攻撃につなげてペースをつかんだ。狩俣やバーンズの3点弾で試合をひっくり返すと、終盤は金城が爆発して試合を決めた。奈良は序盤の勢いを最後まで持っていけなかった。(平安太一)

◆チーム全員で戦えた
 伊佐勉HC(キングス)の話 マクヘンリーやトリムが早い時間でファウルトラブルに遭っても、ニュートンやバーンズがつないでくれて、狩俣や山内も頑張ってくれた。大変なゲームだったがチーム全員で戦えたいい試合だった。年内最後のホーム戦で勝利できたことも良かった。

◆地力及ばなかった
 遠山向人HC(奈良)の話 選手は一生懸命頑張ってくれたが、地力が及ばなかった。強いチームから学ぶことは多く、大きな収穫があった。試合では日本人選手のファウルが重なってバーンズを止められなかった。キングスはファウルトラブルでも我慢できたが、奈良はできなかった。

◆バーンズ 流れ呼ぶ
 奈良のリードで迎えた第2クオーター(Q)、バーンズが流れを変えた。最大10点差を追いかける劣勢だったが、「チームが自分を必要としてくれているので勝利のために貢献するだけだった」。2Qだけで3点シュート3本を沈める活躍で試合をひっくり返した。
 第1戦と同様に奈良のタイトなディフェンスがキングスを襲った。第1Qは完全に動きを止められ、パスミスやファウルから失点する悪循環に陥った。高確率で3点シュートを決める奈良に試合の主導権を握られたが、第2Qに入るとキングスが底力を見せた。
 高い位置から激しくプレッシャーを与え、シュートミスを誘って奈良の流れを断ち切った。「得点することでチームを助けたかった」というバーンズは、リング下にも切り込んでチームの起爆剤となった。
 後半に入ると金城が存在感を示した。相手守備のスペースに素早く切り込むと、リング下から確実に得点してリードを広げた。「得点よりも意識していた」と言う守備では、奈良の外国人選手に粘り強く食らいついて仕事をさせなかった。
 金城は「11人全員で戦った結果だ」と満足そうに語り、「この2日間の試合で学んだことを次の試合で生かしたい」と決意を込めた。(平安太一)