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日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは8日、八重瀬町東風平運動公園体育館で大同特殊鋼と対戦し、23―23で引き分けた。コラソンの通算成績は4勝6敗1分けとなり、順位は一つ上げて5位。
この日はコラソンにとって今年最後のホーム戦だった。前半は、守備からリズムをつかみ13―10で折り返した。後半も追撃をしのぎ一時6点差までリードを広げたが、終盤にミスが重なり白星を逃した。
次戦は22日、大阪府の豊中市立豊島体育館で4位の湧永製薬と対戦する。
またこの日までに、トヨタ車体、大崎電気、大同特殊鋼のレギュラーシーズン4位以内が確定、プレーオフ進出が決まった。
琉球コラソン(4勝1分け6敗)
23―23(13―10,10―13)
大同特殊鋼(9勝1分け2敗)
(大崎電気、大同特殊鋼はプレーオフ進出)
【評】コラソンが後半途中まで主導権を握りながら、終盤にミスが続いて引き分けに持ち込まれた。前半はフォーメーション重視の相手攻撃を徹底したプレス守備でつぶし、勢いづいた。後半も攻守で足を動かしリードを守り続けたが、残り7分を切ってからミスが続き、5連続失点で引き分けた。(大城周子)
◆棚原は頑張った
東長濱秀吉監督の話 棚原は頑張ってくれたと思う。10得点と、いいパフォーマンスを見せた。勝てる試合だったので残念。勝ち急いでしまった。残りは全部勝つつもりで頑張らないといけない。
◆勝ち急ぎ 白星スルリ/PO進出へ厳しさ増す
試合終了までわずかだった。1点リードの琉球コラソン・東長濱秀作が放ったロングパスの先に味方は走っておらず、ボールは相手に渡る。そして終了のブザーと同時に、相手シュートがゴールに突き刺さった。勝たなければプレーオフ(PO)進出へ厳しさが増す一戦。その重みを強く自覚していたコラソンの選手たちは一斉にうなだれた。
両チームトップの10得点を挙げ、ホームデビュー戦で気を吐いた棚原良は「本当に勝ちたかった」と唇をかむ。大同特殊鋼は棚原の古巣だ。水野裕矢GM兼選手は「一丸となって良のためにと頑張ったが、結果が伴わなかった。力不足」と思わず声を詰まらせた。
前半で一桁得点だった前回、前々回から修正し、立ち上がりは理想的だった。徹底したプレス守備でリズムに乗り、棚原が次々と得点を決める。司令塔の水野裕紀をけがで欠く中、フローター陣が奮闘。後半も1点差に迫られてから5連続得点するなど、流れは確実にコラソンにあった。
「勝ち急いだ」。東長濱秀吉監督はそう敗因を語る。フローターの一人、榎本貴康が負傷で下がるとリズムが狂い、ミスも続いて23―18からぴたりと得点が止まった。東長濱秀作は最後のプレーを「取りにいかなくてもいいのに色気付いてしまった」と悔やんだ。
POの枠は残り一つ。戦力をうまく“化学反応”させ、崖っぷちから巻き返したい。(大城周子)