空、海 アジア物流強化


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<全日空>青島線 1月就航
 全日本空輸(ANA)は、那覇空港を中継拠点(ハブ)とする国際航空貨物事業で、沖縄―青島(中国)線を2014年1月1日から就航する。8月の就航が予定されていたが、中国政府から認可が下りず、就航予定日は未定となっていた。今回、中国政府からの認可承認を受け、就航日が正式に決定した。

 同社幹部は「那覇を中心にアジアとアジアを結ぶ『イントラアジア』輸送で青島行きの貨物を確保する」と話した。
 青島周辺には、日系企業のほか台湾や欧州の企業も多く、自動車系部品だけでなく電子部品や機械部品の受注が見込める。青島と東南アジアを結ぶ貨物直行便は少なく、沖縄を拠点にすることで日本国内の貨物だけでなく、東南アジア各国の工業地帯からの貨物を取り込む狙い。貨物専用機ボーイング767(積載重量50トン)を使い、週6便で運航する予定。
 沖縄―青島線就航により、ANAの沖縄からの貨物便就航地点は、国内が成田、羽田、関西、中部の4カ所、海外はソウル、上海、台北、香港、バンコク、青島、春にはシンガポール就航を予定しており7都市計11地点となる。

<南西海運>毎週 基隆、アモイに
 南西海運(那覇市、下地米蔵社長)は2014年1月6日から、現在台湾・基隆と中国・アモイを隔週ごとに交互で運航している外航航路を、台湾、中国を1航路でつないで毎週運航するスケジュールに変更する。14年8月には台湾・高雄航路に就航予定で、県産品の海外輸出促進に向け、物流面のさらなる利便性向上へ環境を整備する。
 現在アモイへは那覇から石垣を経て入港、アモイから那覇に直航して戻る。翌週は基隆へ石垣経由で航行し、基隆から那覇に直航している。1月からは、那覇から石垣経由で基隆へ入港、その後アモイを経て再び基隆を入出港し那覇へ1週間かけて戻る。
 同社は12年8月に20年ぶりに台湾航路を再開させた。顧客から毎週運航の要望が出ていたという。松本義幸副社長は「台湾もアモイも毎週運航することで利便性が上がる。県産品の輸出が増えるよう期待したい」と話した。問い合わせは南西海運(電話)098(868)1848。