劇団O.Z.Eの現代劇「Little Box vol.7 日付変更線」が、11月30日から那覇市の「わが街の小劇場」で始まっている。週末忙しい人や仕事帰りの人をターゲットに、平日の夜を含め16日間で60本の作品を披露する。
他の劇団からの客演を含め、総勢30人の役者が参加する演劇祭だ。4人の作家が脚本を手掛け、多彩な作品を展開する。12月5日の公演を見た。
5日はコメディーからサスペンスまで10本を上演した。「この中にお医者さんはいませんか」(永田健作脚本・演出)は、飛行機で倒れた男の治療をめぐり3人の医者が対立する。役者の新垣晋也、お笑い芸人のTOMOKI、しんがコミカルな演技で沸かせた。
今回の公演はラジオ沖縄のラジオドラマ「日付変更線」を舞台化した。演出の6人はラジオにはない役者の動きに苦心したという。「春の青」(山田享楽脚本・演出)は、伊敷七海、長嶺舞夢、松原進之介が高校生の三角関係を演じた。最後のシーンでは、言葉を使わず体の動きだけで彼らの秘密が明かされる。
一方、「黒い経験」(我那覇孝淳脚本、新垣演出)は照明をほぼ消して演じた。殺人犯(川満彩杏)と精神鑑定担当者(福永武史)が暗闇で対峙(たいじ)する。せりふの表現が引き立ち想像をかき立てる。
総合演出を務める新垣は「反応が良ければ来年も続けたい。初共演もあり役者同士刺激になっている」と話した。今秋は、Be―STUDiOとスタジオパフォが主催した「舞台祭」、シアターテンカンパニー(仮称)の「シアターテンフェスティバル」とロングラン公演が続いた。各劇団が連携し、現代劇が活性化していくことを期待したい。「日付変更線」は15日まで。予約はオリジン・コーポレーション(電話)098(866)6118。(伊佐尚記)
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