宮古島、唯一の映画館ピンチ 市民に募金呼び掛け


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デジタル化の波が押し寄せ、存続の危機に立つシネマパニック宮古島=10日、宮古島市平良

 【宮古島】映画館にデジタル化の波が押し寄せ、小規模ながら映画文化を発信してきた日本最南端で宮古地域唯一の映画館・シネマパニック宮古島が存続の危機に陥っている。デジタル化には1千万円かかり、自力で賄うのは困難として同館は10日から募金を始めた。

下地昌伸館長は「映画館を残すため募金によるデジタル化に協力してほしい」と呼び掛けた。
 同館は旧宮古国映館を改装し2005年に開館。多彩な映画を上映してきた。
 だが昨年9月にフィルム生産が終了し、映画の配給がデジタルデータへ急速に移行。多くの集客を見込める映画の上映が難しくなった。
 思い悩んでいた中、全国で複数の小規模映画館が、市民からの募金でデジタル化したのを知り、宮古島でも実行することにした。募金の目標はデジタルシネマシステムの購入、メンテナンス費として1千万円。
 「やぎの冒険」を中学生監督として製作し、同館で映画館デビューした仲村颯悟(りゅうご)君が協力しPRビデオを作るほか、市民や著名人にメッセージを寄せてもらい掲示する。下地館長は「宮古で映画の火をともし続けるためこのプロジェクトを成功させたい」と語った。
 募金受け付けは14年3月末まで。募金箱は同館のほか市内コンビニなど100カ所に設置予定。問い合わせはシネマパニック宮古島(電話)0980(75)3215、詳細はホームページhttp://zumi-miyako.com/cp/index.html
 募金専用口座は次の通り。
▽沖縄銀行宮古支店(店番501)普通2094752(有限会社シネマパニック代表取締役下地昌伸)
▽ゆうちょ銀行 記号17040 番号10488971(有限会社シネマパニック)
英文へ→One and only movie theater in Miyako-jima on verge of closing