キングス薄氷の11連勝 bjリーグ第17戦


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 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=14勝2敗)は14日、大阪市住吉スポーツセンターで大阪エヴェッサ(同地区7位=8勝10敗)と今季第17戦を行い、79―77で勝利、11連勝を飾った。

序盤はキングス、大阪ともに決定力を欠いたロースコアの展開になった。キングスはドゥレイロン・バーンズの3点弾などでペースをつかみかけたが、要所でターンオーバーが続出し、リバウンドも拾えず勢いに乗れなかった。40―41で迎えた後半もキングスのシュートはリングにはじかれ続け、一時は11点差を追い掛ける苦しい展開となった。しかし小菅直人やバーンズがしぶとく得点して逆転に成功。第4クオーター終盤で同点に追い付かれて延長戦にもつれ込んだが、アンソニー・マクヘンリーが試合終了と同時に得点を決めて大阪を振り切った。大阪との第2戦は15日午後2時から同センターで行われる。

琉球ゴールデンキングス(15勝2敗)
 79―77(19―14,21―27,11―20,20―10,延長8―6)
大阪エヴェッサ(8勝11敗)

◆難しい試合だった
 伊佐勉HC(キングス)の話 延長を含めた45分間、大阪のペースで展開する難しい試合だった。その中で勝ちきれたことは大きいが、自分たちがやろうとしているバスケットが全くできていなかったことが一番の反省だ。あす(15日)は仕切り直して良いゲーム展開にしたい。

◆マクヘンリー千金弾 延長終了間際、劇的な逆転
 マクヘンリーの放ったシュートはリング上で大きく弾み、試合終了のブザーと同時にゴールネットを揺らした。延長戦にもつれ込む大接戦。一時は11点のリードを許しながらもキングスは粘り強く加点し、最後はチームの大黒柱が値千金のシュートで勝負を決めた。
 苦しい戦いだった。第1クオーター(Q)の立ち上がり、キングスは岸本隆一の連続得点で波に乗りかけたが、ターンオーバーから徐々に流れを悪くした。第3Qに入ると大阪の激しいディフェンスの前に攻撃が封じられ、シュートもリングに嫌われて得点が止まった。大阪の外国人選手に連続で得点を許すなど、試合は完全に大阪ペースとなった。
 しかし第4Qにキングスが底力を見せた。激しく守って大阪の攻撃を止め、小菅の3点弾やキブエ・トリムのインサイドなどで点差を詰めた。マクヘンリーの2点シュートで逆転に成功すると、バーンズは3点シュートを沈めて大阪を引き離した。第4Q残り8秒で大阪に追い付かれ、延長戦の序盤は追い掛ける展開だったが、マクヘンリーが同点、逆転弾をたたき出す活躍で勝利を呼び寄せた。
 小菅は「延長戦に入ってからは目の前の試合に集中できた」と振り返り、「明日は自分たちのミスをどれだけ減らすことができるかだ」と次戦を見据えた。